◆日本産業連関動学モデル(JIDEA)のデータベースおよび推計値
1990年〜2010年(観測値)および2011年〜2030年(推計値)
(平成28年5月16日 更新)

ITIの維持する日本産業連関動学モデルのデータベース(1990〜2010)およびそこから推計された2030年までの毎年の産業連関表を、インターネットを通じて提供できるようITIのホームページにアップロードし、公開することにした。データのダウンロードは、当面の間モデルの理解と普及促進のため、無償としています。ただし、本モデルの改善、向上のため利用者・機関の概略、データの使用目的などお知らせ頂ければ幸いです。また、本モデルについて、あるいはシミュレーション結果についてのご意見、ご批判などお寄せください。 E-mailアドレス; jimukyoku@iti.or.jp

◇1990年〜2009年観測値データの性格と特徴
データの編集;
掲載される観測値データは、総務省統計局の公表する接続産業連関(1990-95-00年)、経済産業省の公表する延長産業連関表(1991〜2011年)を時系列に並べ、73×73部門に再編成したものである(表1)。1990年、1995年、2000年および2005年データは接続産業連関表より編集し、その他の年は原則として延長表を基礎とした。2001年〜2003年に関しては簡易延長表しか存在しないため、簡易延長表を基に別途我々が推計を行った。また1991年の延長表は公表されていないため、1990年表と1992年表をリニアに接続して作成した。延長表はそれぞれの基準年毎に産業部門定義、作成の基礎となる資料の違い、あるいは計算方法の違いなどがあり、基準年の異なる表は部門によっては完全には接続できない。これらの表を時系列につなげるに当たって、2000年基準接続表および2005年基準接続表の編纂資料(注)により、部門の接続を行っているが、基準年の違いにより、データに段差が生じている。これらの段差をスムースにつなげる補正作業は行なっていない(ただし、関数のパラメータ推定に当たっては、基準年補正ダミーを使用して、修正している)。部門統合のためのコンバート・テーブルは参考資料I(2000年基準接続表部門分類)およびII(2005年基準接続表部門分類)に掲げる。

(注)たとえば1995-2000-2005年接続表は2005年基本表に合わせるよう1995年、2000年の分類項目を再編成してあり、かつその部門分類の相違がトレース出来る表が提供されている。一方、1996〜1999年の延長表は1995年基本分類で作成されているため、2005年分類に再編成する必要がある。


表1.データベース作成に用いたオリジナル産業連関表

 

基本表

2000 接続表

2005 接続表

延長表

ITI 編纂延長表

 

部門数

部門数

部門数

基準年

部門数

基準年

部門数

1990

527 × 412

498 × 399

         

1991

 

 

 

       

1992

 

 

 

1990

526 × 410

   

1993

 

 

 

1990

526 × 411

   

1994

     

1990

526 × 412

   

1995

519 × 402

498 × 399

514 × 401

1990

526 × 413

   

1996

 

 

 

1995

517 × 401

   

1997

 

 

 

1995

517 × 401

   

1998

 

 

 

1995

517 × 401

   

1999

     

1995

517 × 401

   

2000

517 × 405

498 × 399

514 × 401

 

 

1995

517 × 403

2001

 

 

 

 

 

2000

517 × 403

2002

 

 

 

 

 

2000

517 × 403

2003

 

 

 

 

 

2000

517 × 403

2004

 

 

 

2000

515 × 403

   

2005

520 × 407

 

514 × 401

2000

515 × 403

   

2006

     

2000

515 × 403

   

2007

 

 

 

2000

515 × 403

 

 

2008

 

 

 

2005

520 × 407

 

 

2009

     

2005

520 × 407

   

2010

     

2005

520 × 407

   

2011

     

2005

520 × 407

   

部門別投資額;産業連関表の最終需要項目の一つである「民間総固定資本形成」のデータは、資本財供給サイド(資産サイド)の分類であるため、これを資本財需要サイド(投資産業サイド)に転換すべく、資本マトリックスを利用し、転換を行っている。資本マトリックスは基準年の産業連関表に付帯して作成されるため、基準年にしか存在しない。資本マトリックスも年々変化する性格のものであるが、本データベースではこれを固定し、2005年の資本マトリックスで、その他のすべての年の表を転換している。

部門別就業者数;これらの産業連関表の部門定義に対応した部門別就業者数の表を作成した。就業者数データの作成に当たっては、経済産業研究所(RIETI)のJIPデータを参考に、厚生労働省の統計を合わせて編集した。

デフレータ;公表された産業連関表(接続表および延長表)にはデフレータが付属し、実質データに転換できるようになっているが、本データでは1995-00-05年接続産業連関表デフレータを基礎とし、延長表のデフレータを基準年に合わせることにより、1990年から2010年までの2005年基準デフレータを作成した。デフレータは「国内生産」、「国内需要」、「輸出」、「輸入」の4種類からなっている。

◇ 実績値データの形式
ダウンロードできる表はMSエクセル(MS Excel97-2003ブック)の表であり、中間投入は73×73のマトリックスで、最終需要および付加価値が中間投入マトリックスの右および下に表示される。データは年ごとに一つの表となっている。

産業連関表(表はすべて名目値である.単位:10億円)

ファイル名

1990

90biomdl.xls

1991

91eiomdl.xls

1992

92eiomdl.xls

1993

93eiomdl.xls

1994

94eiomdl.xls

1995

95lnknmdl.xls

1996

96ioemdl.xls

1997

97ioemdl.xls

1998

98ioemdl.xls

1999

99ioemdl.xls

2000

00lnkn.xls

2001

01eiomdl.xls

2002

02eiomdl.xls

2003

03eiomdl.xls

2004

04ioenmdl.xls

2005

05lnknmdl.xls

2006

06eionmdl.xls

2007

07eionmdl.xls

2008

08eiomdl.xls

2009

09eiomdl.xls

2010

10eiomdl.xls

2011

11eiomdl.xls

下記の表は実績値(1990年〜2011年)および推計値(2012年〜2030年)を併せて掲載

国内生産デフレータ( 1990 〜 2030 )

国内需要デフレータ( 1990 〜 2030 )

輸入デフレータ( 1990 〜 2030 )

輸出デフレータ( 1990 〜 2030 )

就業者数( 1990 〜 2030 )

投資フロー(実質、資本財需要サイド)( 1990 〜 2030 )

◇ 2011年〜2030年推計値データの形式
上記の1990年から2011年までの産業連関表を基礎に、産業連関表全体を年ごとに延長推計する方法で2011年から2030年までのデータを推計した。推計の方法の詳細は「ITIの日本産業連関動学モデルの概略」を参照願いたい。

今回新たに推計したベースラインの特徴および前提条件は以下のとおりである。

  1. 最終需要の各項目(家計消費、民間投資、...)および付加価値の各項目(賃金、営業余剰、固定資本減耗、...)はそれぞれ回帰方程式により推定されたパラメータによる関数で推計されるが、決定係数の値が低く、適切な推計結果が得られない場合は、過去の観測値によるトレンドに基づいて修正を行っている。
  2. 民間総固定資本形成データについては、観測値においてはマイナスの部門があるが、推計値においては、資本マトリックスを使用するために、マイナス値部門はゼロとして推計している。それによって生じる誤差は僅かである。政府投資は1期前の政府投資総額に対するシェア関数で配分、在庫変動は直近5年間の移動平均値。
  3. 予測期間の中間投入係数は、産業構造の変化を織り込むため、過去20年の産業部門別中間投入の行計に有意なトレンドが確認される場合、そのトレンド値の延長に沿った変化を仮定した数値を外生し、固定していないことに注意されたい。
  4. 直近年の経済変動(2011〜2015年)に関しては政府発表の実績値で補正している。 為替レートは2015年毎月平均値1ドル=121.02円で2015年〜2030年まで固定している。原燃料価格(石炭、石油、天然ガス)は2015年まで実績値(原油輸入価格で54.98ドル/バレル)、その値が定率で低下、2030年には同49.8ドルとなる。それと同率で石油製品価格も低下する。
  5. 2014年4月および2016年4月の二段階の消費税引き上げは織り込み済み。労働参加率は定年延長、女性の労働参加増加を想定して2013年の59.3%から2030年には61.1%と3.04%ポイントの上昇を仮定。 2014年4月からの消費税引き上げは入れていない。アベノミックス効果、2020年オリンピックの東京開催決定の効果については、2012年のマクロ経済実績、2013年のマクロ経済暫定値の観測値に含まれる効果以外は明示的に取り込んでいない。 ただし、安倍新政権が2013年1月に公表した第四次補正「日本経済再生に向けた緊急経済対策」の支出額の約8割が政府消費として加わると仮定し、さらにこの種の追加予算が2016年まで減衰しつつ実行されるものと仮定した。ただし、第四次補正に関してはその詳細が不明のため、投資的支出か消費的支出か判別できず、すべて消費的支出として計上した。
  6. 推計は最終需要サイドを項目別・部門別に実質値で推計、付加価値サイドの各項目は同じく名目サイドで推計、名目値の国内生産額計を最終需要サイドで推計された国内生産額計(実質値)で割ることにより、国内生産デフレータを推計する。
  7. 輸出および輸入の推計に当たっては、原則として米国メリーランド大学の産業連関モデル研究所INFORUMの維持する世界貿易モデルBTM(Bi-Lateral Trade Model)から得られる部門別世界需要、部門別世界市場価格データを組み込んで推計している。
  8. 東日本大震災の被害および政府の復興投資については、2011〜2013年の国民経済計算の確定値および暫定値により、予測値を修正する形で組み込んでいる。
  9. 日本の人口の推計については社会保障・人口問題研究所の中位推計(出生中位、死亡中位)を組み込んだ。就業人口については総務省統計局「労働力調査」を使用。

◇ 予測値データの公表形式
ダウンロードは最終需要および付加価値の各項目を項目別に時系列で表した表となっている。中間投入マトリックスは掲載していない。要望がある場合は連絡されたい。

・最終需要(2005年価格、単位:10億円)

国内生産 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

家計外消費 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

民間消費 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

一般政府消費 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

国内総固定資本形成/資本財購入サイド(民間) ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

国内総固定資本形成/資本財供給サイド(民間) ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

国内総固定資本形成(公的) ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

在庫純増 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

輸出 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

輸入 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

中間投入計 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

最終需要計 ( 実質 ) ( 1990 〜 2030 )

・付加価値(名目、単位:10億円)

雇用者所得 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

営業余剰 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

資本減耗引当 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

家計外消費支出 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

間接税 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

経常補助金 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

付加価値計 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )

国内生産 ( 名目 ) ( 1990 〜 2030 )


・就業者数 (千人)

就業者数 ( 1990 〜 2030 )


関連ウェブサイト
総務省統計局;http://www.stat.go.jp/data/io/index.htm

経済産業省;http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/entyoio/result/result_13.html

経済産業研究所(RIETI);http://www.rieti.go.jp/jp/database/JIP2011/index.html