ご挨拶
一般財団法人 国際貿易投資研究所(ITI)は、1981年当時の日本貿易会の会長であった水上達三氏のイニシアチブで「世界的な視野に立ち、貿易に関する調査・研究を行う機関」を目指し設立された「貿易研究所」を前身とする組織です。その流れを汲むITIも、貿易と直接投資を切り口に、グローバル経済の動きを解明し、ビジネスパーソンや政策立案者、学術研究者に広く情報提供するため日夜取り組んでおります。
現下の国際情勢は、経済格差の拡大や対立・分断の進行、異常気象や生態系の崩壊などの多くの課題に直面しており、先行きが見えにくい状況となっています。そうした中で、経済の活性化や地球温暖化対策、少子高齢化への対応、ウェルビーイングの向上などの課題解決に取り組むためには、世界が直面している事象を正しく分析することが肝要です。
ITIは、各分野第一線の識者の経験や学殖のネットワークを総動員し、調査・研究活動における『知の交差点』、『世界経済を読み解く国際戦略の羅針盤』たる研究活動を目指してゆきます。
私ども日本貿易会も、ITI と緊密に連携し、「フロンティアスピリットで未来を切りひらけ」をキャッチフレーズに掲げ、さまざまな社会課題に取り組み、未来の多様な可能性を開拓して参る所存です。
皆様におかれましては、引続きITI諸事業へのご支援を賜り、研究成果をご活用頂きますようお願い申し上げます。
一般財団法人 国際貿易投資研究所(ITI)最高顧問
一般社団法人 日本貿易会
会長 安永 竜夫
Tatsuo Yasunaga
Supreme Advisor, Institute for International Trade and Investment(ITI)
Chairman, Japan Foreign Trade Council
日々刻刻と変化する国際情勢を読み解き、我が国を取り巻く世界経済の行方を適確に見極めることは極めて難解な作業です。それには経済学のみならず安全保障・地政学を含めた国際政治や社会、文化、先端技術への深い造詣、特に実業を通じた経験など、まさに縦割りの分野を超えて「全体像」を把握しようとグローバルな官民のプレーヤー達と競う知的格闘技になります。企業活動の存続にとっては、内外での活動が直面する様々なリスクの構造を理解し備えることが求められます。
私ども一般財団法人 国際貿易投資研究所(ITI) は、産官学を通じた公共の利益のため、学術研究や国際ビジネスに資する様々なテーマに果敢に取り組んでおります。例えば、世界経済研究協会から継承し復刊した隔月誌「世界経済評論」は1956年の創刊来、65年余の歴史を持つ我が国唯一無二の専門誌として、現実の課題の解決策を探求する学識経験者や政策立案者、実業の皆様に広く活用され続けています。また各界の論文・レポートを掲載し情報発信に供する様々なプラットフォームも当研究所のウェブサイトで提供しています。Peer reviewやCritiqueを得ることができる発表の場として、皆様に広く活用され、育てていただければ思っております。
多くの皆さまが当研究所を「知の交差点」として活用されることを願ってやみません。
一般財団法人 国際貿易投資研究所(ITI)
理事長 日下 一正
Kazumasa Kusaka
President , Institute for International Trade and Investment(ITI)